2023.02.16
【間取り解説】30坪以下のコンパクトな平屋【注文住宅のプロ監修】
「平屋は土地が広くないと建てられないから、コンパクトハウスは難しい……」なんて思い込み、ありませんか? 限られた土地であってもコンパクトハウスは建設可能、さらに間取りを工夫すれば、3LDK・4LDKの平屋注文住宅も実現出来ちゃうんです!
今回は、30坪以下の平屋間取りをピックアップ。3LDK・4LDK それぞれ3つずつ、間取りのポイントと共に解説いたします。「コンパクトハウスでも、3人~4人が暮らせる平屋にしたい……」「注文住宅で平屋を建てたいけれど、間取りに困っている……」とお悩みの方、ぜひともご参考ください♪
目次
1.【基礎知識】コンパクトハウスってどんな家?
コンパクトハウスとは一般的に、延べ床面積30坪以下の一戸建てを指します。延べ床面積30坪以下となると、注文住宅を建てる土地のサイズも、当然小さくなります。そのため、エリアによっては土地代削減の副産物も期待出来ます!
さらに 土地のサイズが小さいと、固定資産税・都市計画税の軽減も見込めます。具体的には、60.5坪(200㎡/平方メートル)以下の「小規模住宅用地」と呼ばれる住宅地が対象です。住んでいる間中、ずっと必要な税金まで節約出来るのは、コンパクトハウスならではの利点と言えますね♪
💡ワンポイント:平屋のコンパクトハウス、必要な土地の広さは?
延べ床面積30坪の平屋 | 必要な坪数 | 平米換算(㎡) |
建ぺい率60%容積率200% | 50坪 | 165.29㎡ |
建ぺい率40%容積率60% | 75坪 | 247.93㎡ |
お住まいの都道府県・地域にもよりますが、住宅地は「建ぺい率60%・容積率200%」あるいは「建ぺい率40%・容積率60%」が一般的。こちらの表の通り、30坪の平屋だと少なくとも50坪程の土地が必要となります。つまり30坪以下の平屋だと、もっと小さな土地でコンパクトハウスの建設が叶うと言えるでしょう!
2.【3LDK】広々リビングが魅力な30坪以下の平屋間取り
注文住宅で設計されるリビングは、ダイニング(D)とキッチン(K)を合わせた、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)でのプランニングが一般的。そんなLDKの広さですが、18畳~20畳がスタンダードだと言われています。こちらのコンパクトハウス間取りは、約22畳の広々としたLDKを備えました。広さだけでなく、LDK内の壁を極力減らして抜け感も持たせています。
加えて、リビングに勾配天井(こうばいてんじょう)と呼ばれる、屋根の傾斜に合わせた天井を作りました。これにより、縦方向にも空間の広がりを持たせています。開放的なリビングは、ご家族の憩いの場としても お客様をもてなす場としても、最適なスペースとして活躍してくれますよ!
3.【3LDK】共用の書斎を備えた30坪以下の平屋間取り
注文住宅の中央に、書斎を備えた こちらのコンパクトハウス間取り。リモートワークなどの、お仕事スペースに……。スタディスペースにして、お子さん達の勉強に打ち込む姿をキッチンから見守ったり……。本を揃えて、親子で一緒に読書を楽しんだり……。誰もが利用出来る書斎は、ご家族ごと・ライフスタイルごとに、様々なシーンで活用できますよ!
💡ワンポイント:書斎でオーダーしたい! 造作(ぞうさく)家具
造作家具とは、つくり付けのオーダーメイド家具のこと。ぴったりサイズのカウンターを頼んだり、棚板の高さが変更可能な本棚を依頼したり……。限られた空間を利用しつつ、コンパクトハウスにフィットした家具を依頼出来ますよ♪
4.【3LDK】ランドリールームつき!30坪以下の平屋間取り
注文住宅のオーダーの中でも、特に人気の高いオプションである、ランドリールーム。脱衣所にランドリールームを加えたこちらの間取りは、洗濯~干す~取り込みまでを、1つの部屋で完結出来ます。お天気はもちろん、花粉や黄砂・PM2.5なども気にすることなく、洗濯物が干せますよ♪
💡ワンポイント:ランドリールームの広さは畳3枚ほどがベスト!
せっかく注文住宅でランドリールームを作っても、広さが足りないと、洗濯物が密集した干しにくい空間になりかねません……。畳3枚ほどのスペースを確保すると、ハンガーを並べても、シーツやバスタオルなどの大物を干しても、狭さを感じにくいランドリールームとなります!
5.【4LDK】コの字で採光◎30坪以下の平屋間取り
平屋建て全般で心配されるのが、日当たり。2階建てや3階建ての注文住宅だと、上の階からの日差しを受けることが出来ますが、ワンフロアのみで構成される平屋では、どうしても採光が心配です……。そんな不安を無くしたのが、こちらのコの字型の平屋間取りです!
ウッドデッキを囲んだ設計のため、当然のごとく日当たりヨシ! さらに、リビング・キッチンの壁を極力減らし、視界の広がりを持たせています。ウッドデッキからの採光に加え、開放感や抜け感も与えてくれるでしょう。
6.【4LDK】収納たっぷり!30坪以下の平屋間取り
注文住宅を設計する時、各部屋の広さを確保すると、まっさきに削られてしまうのが収納だと言われています。しかし こちらのコンパクトハウス間取りは、それぞれの個室にウォークインクローゼットを作り、収納家具いらずな居室へ仕上げました。
さらに和室には押し入れ、広く作った玄関にはシューズクローク……と、各所に収納を設置しているため、散らかりにくく整頓された平屋暮らしを実現出来るでしょう!
💡ワンポイント:今さら聞けない! ウォークインクローゼットとは?
ウォークインクローゼットとは、人が出入り可能なクローゼットのこと。ハンガーに吊るした畳まない衣類収納が叶うため、「服を畳む」「服のシワを伸ばす」といった家事のひと手間を減らせます。似た収納で、ウォークスルークローゼットというものもありますが、こちらは通路の壁にクローゼットを備えた収納を指します。
7.【4LDK】回遊動線がある30坪以下の平屋間取り
回遊動線とは、行き止まりを無くしたグルグルと回れる動線設計のこと。こちらのコンパクトハウス間取りは、玄関~リビング~キッチンに回遊動線を取り入れ、動線の効率化を図っています。毎日のハウスワークで行き来することが多い、キッチン・脱衣所・ランドリールームが、それぞれアクセスしやすい位置取りのため、家事の同時進行が叶うでしょう!
加えて、帰宅時の動線も考慮。帰宅後は玄関脇の洗面台で手洗い……。汚れものがある場合は脱衣所へ……。買い出し品がある場合はキッチンへ……。一緒に暮らすご家族の動きまで含めた間取りにより、誰もが生活しやすい注文住宅となるでしょう♪
平屋&30坪以下の、コンパクトハウス間取りをご紹介いたしました。平屋の持ち味である、家族間のコミュニケーションが取りやすい・家事動線を効率化しやすい・バリアフリーな住まい……といった点を、コンパクトハウスなら より強く実感することが叶います。こちらの記事が、平屋間取り考案の一助として、あるいは理想の注文住宅作りのヒントとして、お役に立てば幸いです。
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家づくりにおいて重要なのは「理想の間取りプラン」をかためること。
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【“平屋” 関連コラム】
建築実績4,500棟超え。福岡・佐賀・熊本での「健康で快適な家づくり」は、悠悠ホームへ!
津田 洋平(一級建築士)
悠悠ホーム株式会社 建築プランナー
家は、お客様にとっては人生最大のお買い物。
建築プランナーの仕事はそんなマイホームに託すお客様の「夢」を図面化すること。
打合せの際には、建築士としてのプロの目と、住む人の目線に立って考えることを大切にしています。
満足いただけるよう一軒一軒が真剣勝負だと思って、ご提案とご説明を尽くすことを心掛けています。
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