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2022.11.24

注文住宅で叶える地下室【メリット・価格・タイプ・実例を解説】

注文住宅の地下室コラムのサムネイル

自分だけのプライベートな空間が欲しい……。趣味部屋でのんびり過ごしたい……。オン・オフの切り替えが出来るワークスペースを作りたい……。他の戸建てとは ひと味違う、オリジナリティに溢れたマイホームを目指したい……。
そうお考えの方へ、ぜひともオススメしたいのが地下室です! こちらの記事では、注文住宅で叶える地下室の魅力や特長をご紹介。あわせて、知っておきたい地下室のメリットや注意点、地下室の施工実例も詳しく解説致します。

1.【基礎知識】知っておきたい、地下室のタイプ3種

地下室は次の3つに分かれます。1種類ずつ、特長を見て参りましょう!

■地下室の魅力を存分に堪能! 全地下タイプ

全地下タイプの地下室写真

地下室全体が、地中に埋め込まれているタイプです。3種の地下室の中で最も防音性・遮音性に優れ、さらに地中のため室温の安定も期待出来ます。

■採光・通風ヨシ! 半地下タイプ

半地下タイプの地下室写真

地下室の3分の1以上が、地中に埋まっているタイプを指します。地上部分へ窓を設けることで、採光や通風も行いやすく! 高低差のある土地などにオススメです。

■中庭も楽しめる! ドライエリアタイプ

ドライエリアタイプの地下室写真

空堀(からぼり)とも呼ばれるドライエリアスペースを、地下室の周りに設けたタイプです。ドライエリアにテーブルや椅子を設置すると、プライバシーの保たれた中庭としても利用可能です!

2.今さら聞けない! 地下室のメリットとは?

注文住宅で地下室を作ると得られる、3つのメリットをご紹介します!

■地下室のメリット①防音性・遮音性

掃除機やキーボードなどノイズを出すものの画像

「ノイズハラスメント」あるいは「音ハラスメント」という言葉を、耳にした経験はありませんか? 多くは、キーボードのタイピング音や足音などの「職場における気になる音」を指しますが、動画・音楽の音漏れや家事の音、話し声といった「住まいでの気になる音」も含まれます。

リモートワークの集中力が途切れるイラスト

リモートワークやおうち時間が当たり前となった昨今、ご家族の生活音で集中力が削がれたり、あるいはご自身が出す仕事の音でご家族の憩いを妨げたり……。そんな家庭内でのモヤモヤは、出来るだけお互い感じたくないですよね。

地下室の防音性を示した図

地下室は、地面に囲まれた上にコンクリートで施工されているため、防音効果・遮音効果ともに抜群! 室内から漏れる音、住まいの中で伝わる音までカットしてくれます。加えて、外から入り込む音も抑えますので、一戸建てでも少なくない音によるご近所トラブルも防いでくれるでしょう。

■地下室のメリット②地震や災害への備え

地下室のある家と無い家の揺れの違いを表した図

注文住宅をはじめとした一戸建ては、基礎と呼ばれる、地面と戸建てを繋げる土台の上に建てられています。地震に強い注文住宅を建てるには、基礎部分を強固にする必要がある程です。鉄筋コンクリートを用いて作られる地下室は、言うなれば基礎の補強をしてくれますので、揺れの軽減が叶います。

地震や強風にあおられるビルと家

また建物は、高さがあればあるほど揺れやすくなると言われています。高層マンションなどは、地震に限らず強風でも揺れを感じやすい……なんて、度々耳にしますよね。それと比較し地下は、深くなるほど揺れが小さくなる傾向があります! そのため、地震や台風などによる強風の際は、避難場所・防災シェルターとしても活用出来るでしょう。

💡ワンポイント:基礎と地下室、深さの違い

ベタ基礎と布基礎と地下室の深さを比較した図

種類にもよりますが基礎の深さは、12cm以上・あるいは24cm以上と、建築基準法にて定められています。これを、根入れ深さ(ねいれふかさ)と呼びます。いっぽう地下室は、タイプにもよりますが1m以上は地中に埋まります。地下室があるだけで、注文住宅をより深い重心で支えてくれるでしょう♪

■地下室のメリット③住める範囲が広がる

建ぺい率と容積率を表した図

注文住宅について調べていると、容積率(ようせきりつ)というワードに、幾度となく出会ったことと思います。容積率をザックリ説明すると「土地ごとに決まっている、住める広さの基準値」。つまり 実際に住む範囲となる、延べ床面積(のべゆかめんせき)の広さを指定した値となります。

容積率が無い家の例

もし容積率が無かったら、建物を好きなだけ高く・大きく作ることが叶います。しかしその分 採光や通風・景観への悪影響、さらに建物が大きくなると人が増え、インフラの滞りも発生します。誰もが住みよい環境にするため、建築基準法で地域ごと・土地ごとに容積率が定められているんですね♪

地下室の条件を示した図

そんな家づくりで忘れてはならない容積率ですが、条件を満たすと緩和されるケースがあります! 地下室に課される条件は「地階である」「天井が地面から高さ1m以下」「住宅の用途に供する部分」の3つ。これら3つの条件をクリアすれば、住まいの「延べ床面積の1/3まで」は容積率にカウントしなくて良いんです◎

💡ワンポイント:地下室を作ると、住める範囲はどれだけ広くなる?

地下室で延床面積が増える説明図

40坪(約132平米/㎡)の土地で、建ぺい率40%・容積率60%を条件に注文住宅を建てた場合、1フロア辺りの広さは12坪(約40平米/㎡)となります。こちらに地下室を加えると、実際に済む広さである延べ床面積は1.5倍に増えます! 限られた土地を隅々まで有効活用するのに、地下室は持ってこいだと言えますね♪

3.地下室を作る時の注意点は?いくらで出来るの?

注文住宅で地下室を作る時の注意点と、おおよその価格を解説します!

■注文住宅での地下室 作る時の注意点①土地

地下室と雨の\図

どんな土地でも、地下室を作ることが出来る……という訳ではありません。冠水や床下浸水が度々発生している土地では、地下室への浸水が懸念されるため施工不可です。また地盤調査の結果、地下に水脈がある場合も、地下室の実現は叶わないでしょう。

地下室の地盤工事の図

また、地盤が弱い・あるいは極端に固い土地は、地盤補強などが必要となります。さらに地下室を作る時は、土を掘り返した上で、掘り返した周りの土崩れを防ぐ作業が追加となるケースも!(山留工事/やまどめこうじ)。 注文住宅の総費用・完成までの期間に大きく関わるため、地下室をご希望の際は、あらかじめハウスメーカーへしっかり相談しておくと◎

■注文住宅での地下室 作る時の注意点②浸水

地下室の湿気対策の図

こちらで申し上げる「浸水」は、大雨や洪水といった自然災害によるものではなく、地下室を作る際に用いる、鉄筋コンクリートへの水の染み込みを指します。そもそもコンクリートには、顕微鏡を通してやっと分かるほどの小さな穴や、毛細血管のような筋があります。水分は その微細なスキマを通り、コンクリートへゆっくりと染み込んでいきます。

砂状の土と粘性のある土の水分含有量比較図

マンションなどの集合住宅、学校・病院といったコンクリート製の建物は、水分が染み渡る前に日光にさらされて蒸発していきますが、地下室となるとそうはいきません。地中には少なからず水分が含まれているため、鉄筋コンクリート製の地下室周辺は、常にウェットな環境。土からコンクリートへ染み渡った水分は、カビ臭さを招くばかりか、地下室の劣化を引き起こしかねません。

地下室の壁と床の構造図

コンクリートからの浸水を防ぐには、防水コンクリートを用いた施工や、水・湿気をシャットアウトする防水シートによるコンクリートの保護が、必要不可欠! これら地中の環境や施工方法を踏まえると、地下室づくりに長けたハウスメーカーを選ぶことが、満足のいく地下室実現へのカギだと言えます。

■注文住宅での地下室 作る時の注意点③湿気・結露

地下室のカビ対策の図

地下室と聞くと、ジメジメとしめっぽい……そんなイメージを持ってしまいがち。そんなネガティブな印象の原因は、湿気・結露にあります!

地下室の温度安定を表す図

地中の温度は、深さ5mにもなると年間16℃前後と安定しています。地下室は地中の温度安定により、夏は涼しく・冬は暖かいといったメリットを得られるんです。しかし夏場、ひんやりと涼しい地下室に、地上からジメジメとした温かい空気が入り込んでしまうと、途端に結露が発生してしまいます……! 結露を防ぐためには、換気・除湿はもちろん、施工時の断熱工法から注力する必要があります。

外張り断熱の写真

断熱工法で特にオススメなのが、外張り(そとばり)断熱。外断熱とも呼ばれ、プラスチック系の硬い板状の断熱材を、建物の外側からぐるりと覆う工法です。硬い素材は湿気の行き交いを防ぎ、また施工上スキマが出来にくいため壁内部の温度ムラも抑えます。地下室に適した、うってつけの断熱工法と言えますね!

24時間換気システムの説明図

さらに、地下室つきの注文住宅に住んでからも、換気・除湿に気を配りましょう! なお、イマドキの注文住宅には、24時間換気システムが備わっています。これにより、窓を開けるよりも ずっと効率良く、地下室内の空気入れ替えが叶います。

サーキュレーターやシーリングファンの写真

加えて、サーキュレーターやシーリングファンを活用し、地下室の湿気を散らすことを心がけましょう! 梅雨・夏場といった高温多湿な時期は、除湿器を使って湿気を取るのも◎施工のタイミングで、湿度をコントロールする効果のある珪藻土(けいそうど)を用いた塗り壁をお願いするのも、オススメですよ♪

■注文住宅での地下室、いくらで叶う?

地下室の費用を表す図

地下室の工事は、地上の建物とは異なる工程が多々あります。地盤調査から始まり、土の掘り返し、崩れ防止の補強、掘った土の処分費、水・湿気対策、鉄筋コンクリートの施工費など……。おおよその相場として、1坪(3.31㎡/畳2枚ほど)あたりの工事費は、約150万円ほどと考えておきましょう!

地下室について打合せ中の写真

もちろん、地下室のタイプや広さ・土地の状態によって、費用は変わって参ります。地下室での理想の過ごし方をハウスメーカーと共有し、後悔のない快適な空間に仕上げましょう♪

4.地下室のある注文住宅実例3選!

地下室のある注文住宅の実例を3つ、ご紹介します!

■シアタールーム&筋トレルームとして……地下室のある注文住宅

地下室で筋力トレーニングしている写真

こちらの注文住宅では、地下室をシアタールーム&筋トレルームとして活用しています。大きなスクリーンを設置し音響にもこだわることで、映画館さながらの雰囲気に。防音性・遮音性の高い地下室では、インターネットの動画配信サービスも気ままに楽しめます。加えて懸垂バーも設置し、筋トレにも励める空間へ! おうち時間を格上げしてくれること、間違いナシですね♪

■楽器演奏も気兼ねなく! 地下室つき注文住宅

地下室にピアノを設置した写真

こちらの注文住宅では、地下室にピアノを置き、お子さんが練習に打ち込める空間にしています。ピアノの音が家の中・家の外に漏れ出すのを防ぎつつ、お子さんは周りの音や自身の出す音を気にせず、集中して練習に取り組めます。

地下室でピアノを弾く子供の写真

なお、ピアノは温度・湿度に敏感な楽器です。地下室は気温が安定しやすいため、ピアノにとって最適な15℃~25℃を保ちやすい環境に。加えて、湿気対策・結露対策を万全に行うことで、湿度によるピッチ(音の高さ)の狂いも防ぎました。

■地下室を仕事場に! おうちサロンのある注文住宅

地下室でまつげエクステサロンをする写真

おうちサロンと言えば、マンションの一室での施術だったり、一戸建ての1階部分で行うのが一般的。こちらの注文住宅では地下室におうちサロンを設け、仕事とプライベートどちらも充実した生活を叶えています!

地下室への入り口を分けた写真

ご家庭用・お客様用の出入口を分けることでメリハリをつけつつ、通勤時間ゼロで仕事・家事・育児のバランスを取りやすい環境に。地下室ならではの防音性・遮音性で、ご家族の足音や話し声も伝わりにくく、施術に集中出来る仕事場を実現しています。

💡地下室は3タイプ

☑地下室の魅力を存分に堪能出来る全地下タイプ

☑採光・通風に優れた半地下タイプ

☑中庭も楽しめるドライエリアタイプ

 

💡地下室のメリット3つ

☑防音性・遮音性に優れる

☑地震や災害への備えになる

☑住める範囲が広がる

 

💡地下室を作る際の注意点・価格の目安

☑冠水の恐れがある土地・地下水脈がある土地など、地下室がNGな場合も! 

☑コンクリートの浸水対策は万全に。地下室づくりが得意なハウスメーカーに任せると安心&安全!

☑地下室は温度による結露・湿気の可能性アリ。換気と除湿を重視すると◎

☑地下室の価格相場は、1坪あたり150万円~。土地条件にも左右されるためハウスメーカーへ要確認

今回のまとめ 今回のまとめ

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