2022.07.05
【注文住宅】お風呂・脱衣所・洗濯関連の失敗例と対策方法
癒しの空間である浴室。毎日の洗濯に関わる脱衣所。思い入れを持って注文住宅を計画しても、暮らしていく内に後悔を感じるポイントが、浴室・脱衣所・洗濯関係には潜んでいるんです!
こちらの記事では、注文住宅における「浴室・脱衣所・洗濯関連の失敗例」を10個ご紹介。一緒に、対策方法も解説して参ります。
後悔のない設備・間取りの浴室や脱衣所を目指したい方も、円滑な洗濯動線を築きたい方も、ゼヒご参考ください♪
目次
1.そもそも注文住宅とは?
土地に間取り、用いる建築材や室内設備など、ご自身の好みやライフスタイルに添って、計画・建築する一戸建てを、注文住宅と呼びます。なお、注文住宅の中にも、大きく分けて「フルオーダー住宅」と「セミオーダー住宅」の2種類があります。
■フルオーダー住宅とは
家の外観・内装・間取り・建築材・設備に至るまで、全ての仕様を自由に組み立てていくスタイルの注文住宅です。間取りにこだわれば、洗濯などの家事動線がスムーズに。設備に力を入れれば、贅沢なバスタイムを演出したり、汚れが付きにくくお手入れしやすい水回りを実現出来ますよ♪
■セミオーダー住宅とは
ハウスメーカーが前もって、間取りや家のスペック・仕様を複数パターン用意します。その中から、生活様式に合った間取り・必要な設備、気に入ったデザインを選んでいくスタイルの注文住宅です。暮らしやすい間取りや、人気の高い設備をラインナップするため、浴室・脱衣所・洗濯関連の失敗も少なく済みますよ♪
2.注文住宅 脱衣所・浴室の失敗例6選!
くつろぎ空間の浴室、それに伴う脱衣所。暮らしに欠かせない場所だからこそ、先人の失敗から学び、後悔のない浴室・脱衣所を目指しましょう!
2-1.脱衣所の収納が少なく不便
シャンプーやボディーソープなどのストック類に、バスタオル。ご家庭によっては、下着やパジャマといった着替え。さらに浴室の掃除セットなど……入浴に必要な品々が集まる脱衣所。収納スペースが足りなかったばかりに、雑然とした脱衣所になってしまい、後悔の念を抱かれる方も 少なくありません。
そんな失敗を未然に防ぐには、注文住宅設計時に、脱衣所へ造作棚(ぞうさくだな)をオーダーするのが正解!
造作棚とは、つくり付けのオーダーメイド収納を指します。幅や高さも細かく注文可能なため、洗面台・洗濯機と場所の取り合いになりません。さらに、棚板の高さを変更可能にすると、洗濯カゴを買い替えても、大容量の詰め替え洗剤を買ってきても、きっちり収納出来ますよ♪
2-2.脱衣所が狭い!洗面所と別にすれば良かった!!
脱衣所・洗濯機置き場・洗面所を一緒のお部屋に組み込むのは、家事の面から考えると、とっても効率的! しかし暮らし始めてから、脱衣所の狭さ・使いにくさが発覚し後悔することも! お子さんが小さい時期など 2人以上で入浴する時、脱衣所が狭いと服の脱ぎ着に苦労してしまったり……。年頃のお子さんが入浴中だと、洗面所に入れなかったり……。
せっかくの注文住宅でそのような失敗をしないためにも、脱衣所の広さの基準を知っておきましょう!
脱衣所と洗濯機置き場を1部屋にするならば、畳2枚分の広さがベスト! 洗濯機を買い替えたとしても、余裕を持った設置が叶います。また洗面所も併設するならば、畳3枚分の広さがあると◎加えて、洗面所と脱衣所の境目にカーテンレールを取付したり、棚などを置いて洗面所から脱衣所への視線を遮ると、家族が成長しても使いやすい脱衣所になりますよ♪
2-3.脱衣所が寒い…浴室が寒い…
脱衣所・浴室ともに水気を嫌う場所のため、 換気は必要不可欠。またカビ対策のため、床も水はけが良い素材を使用するパターンがほとんど。
湿気が残りにくい反面、冬の寒さに後悔してしまう脱衣所・浴室となってしまう可能性も! 冬場、換気により冷え冷えとした空間になるのはもちろん、足元も水気に強い床材で底冷えするため、ヒートショックなどの健康被害まで懸念されます。
寒い脱衣所・浴室を避けるために、注文住宅オーダー時に、温かさを保つ脱衣所・浴室を依頼しましょう!
まずは浴室暖房。お風呂場の天井や高い位置の壁に取り付ける浴室専用の暖房機器は、寒い時期でも温度差の少ないバスルームを実現可能に。加えて、浴室暖房運転中に浴室のドアを開放しておくと、脱衣所もその恩恵を受けることが出来ます。さらに浴室の床は、断熱加工された素材を用いると◎足裏に伝わる冷たさが減り、真冬でも快適なお風呂場を約束してくれますよ♪
💡ワンポイント:根本的な浴室・脱衣所のヒートショック対策とは?
お部屋どうしの温度差が10℃以上あると発生しやすくなる、ヒートショック。特に脱衣所・浴室は、服の脱ぎ着による体感温度の変化や、浴槽(バスタブ)との温度差など、ヒートショックの危険性が高いエリアだと言えます。
先にご説明した浴室暖房の導入や床材の選び方に加え、家づくりのタイミングでヒートショックへの対策を打ちましょう!
家のスキマを減らした高気密な住まいは、屋外からの冷気が入り込みにくくなり、室内の快適な空気も漏らしません。冬の寒さに対抗出来るのはもちろん、夏の暑さにも負けない心地よい住まいを実現可能に。
さらに気密性の高さと一緒に、断熱工法にもこだわると、寒々しい脱衣所・浴室とは無縁となります!
断熱材を壁内部に施工する際、重要なのが「柱も含めて断熱材で覆う」ことと、「スキマが無いようピッチリと敷き詰める」ことの2点。
断熱施工をしていない柱、あるいは壁に断熱材どうしの継ぎ目によるスキマがあると、せっかくの断熱効果が十分に発揮出来なくなってしまいます。これは、断熱材未施工部分に熱の出入りが発生してしまうため……。先に述べた気密性を高めても、熱の行き来が家のあちこちで起きてしまうと、快適さが損なわれてしまいます。
柱まで覆い、なおかつ断熱材でスキマなくカバーする施工は、お部屋どうしの温度格差を減らし、ヒートショックの危険が減った脱衣所・浴室を叶えてくれますよ♪
2-4.浴室に窓が無く後悔・浴室の窓に不満
浴室に窓を作らなかった結果、「換気扇だけだと湿気が残る」「閉鎖的でリフレッシュ出来ない」と、後悔する方も多くいらっしゃいます。反対に、浴室に窓を作った方の中には「冬は窓から冷気が入ってくる!」「覗きなど防犯面で不安」と、失敗に思う方もおいでです。
浴室へ設置する窓は、次の3点を抑えておくと後悔しないバスルームが叶います!
■顔より高い位置に窓を作る
高い位置にある窓は、入浴中でも外や空を眺めることが出来、開放感アップ! 自然光も取り込みやすく、日当たりによるカビの抑制も叶います。 さらに、温められた空気は上昇する性質を持つため、入浴後の温かく湿った空気を効率良く排出OK♪
■窓の種類を吟味
顔より高い位置の窓設置に加え、窓の種類は、型ガラスもしくはフロストガラスが防犯面にも優れます! 片面に模様の入った型ガラスは、シルエット・色味こそ判別しやすいですが、水に濡れてもぼかし具合はそのまま。また、白く半透明なフロストガラスは、水濡れしても透けず、シルエットや色味を遮ってくれますよ!
■窓の断熱性を高める
寒い季節、室内の空気の5割以上が、窓から外へ逃げていくと言われています。浴室暖房でお風呂場を温めると同時に、二重サッシやペアガラス(複数ガラス。1枚の窓に2枚ガラスを使った窓)を取付し、排熱を防ぎましょう! 窓の断熱性を高めると、ヒートショック対策はもちろん、結露によるカビの発生なども抑制可能に!
2-5.浴室が狭くリラックス出来ない
せっかく注文住宅を建てるなら、入浴タイムは心安らぐ時間にしたいもの。バスチェアや洗面器、シャンプー類を並べても狭苦しくならない洗い場。ゆったりと足を伸ばせる浴槽(バスタブ)。それぞれを兼ね備えた、浴室のサイズを解説いたします!
浴室は、洗い場と浴槽(バスタブ)とセットになったユニットバスでの設計がスタンダード。くつろぎのバスタイムを実現するには、次の3つのサイズがオススメです♪
■1坪タイプ
畳2枚強の広さとなる1坪タイプは、1人での入浴にピッタリなサイズ感だと言えます。洗い場も手ごろな広さで、浴槽(バスタブ)も足を伸ばしゆったりと浸かることが出来るでしょう。ユニットバスのメーカーによっては、同じ1坪タイプでも浴槽(バスタブ)のサイズが異なるケースもあるため、ショールームでチェックすると◎
■1.25坪タイプ
畳2.5枚分程となる1.25坪タイプの浴室は、2人以上の入浴にも適したサイズ感! 浴室の壁に広々としたカウンターも設置可能ですし、浴槽(バスタブ)に親子で仲良く浸かることが叶います♪ 洗い場もゆったりしているため、お子さんのお風呂遊びはもちろん、ケガ・介護などで入浴のお世話を行う際も、快適な広さだと言えるでしょう。
■1.5坪タイプ
畳3枚分以上の面積を誇る1.5坪タイプは、3人一緒に入浴出来る広さ! 開放的な洗い場に加え、横幅の広い浴槽(バスタブ)が置けるサイズ感となります。 お風呂好きな方にとっては嬉しい反面、お掃除の手間が増える恐れも……。次の項目にて解説する、浴室の汚れ目立ちについても要チェックです!
2-6.浴室の汚れが目立ち後悔
お風呂場で見かける汚れと言えば、ピンク色をしたヌメりと、ウロコのような白っぽい水ハネ。浴室で度々目にするこれらの汚れは、懸命に除去しても数日後には目立ってくるケースもしばしば。注文住宅でこだわりのバスルームを作っても、暮らしていく内に浴室の汚れに悩まされるようになったら、後悔しかありません。
そんな失敗を防ぐには、掃除のしやすい素材で浴室を設計しましょう!
浴室の床・壁の素材は、水ハケの良さを重視すると◎さらに、汚れが付着しにくい素材を選ぶと、ピンク汚れ・白いウロコ汚れの発生を防止するばかりか、カビの繁殖も防げます。加えて、グレーやベージュといった中間色で浴室をコーディネートするのもオススメです。万が一、ピンク汚れ・白いウロコ汚れが出始めても、中間色なら汚れが目立ちにくく!
3.注文住宅 洗濯関係の失敗例4選!
洗濯のみならず、料理に掃除・片付けと、繰り返す毎日の家事は、出来るだけ時短かつラクに済ませたいもの。注文住宅における洗濯関連の失敗例を学び、洗濯効率がアップする住まいを叶えましょう!
3-1.洗濯の動線が悪い
色物と白物・デリケート品と汚れが強いものを分ける、洗剤や柔軟剤を服の汚れや素材に合わせて投入する、脱水まで終わったら1つずつ干す、乾いたらハンガーなどから取り外し畳んで収納、シワが目立つ服はアイロンがけ……。こうして書き出してみると、洗濯って実に多くの工程が必要ですよね。そんな一連の動作も、洗濯動線が意識されていない注文住宅だと後悔ポイントになりかねません!
日々の洗濯を効率よく済ませるには、ランドリールームの設計をオススメします!
ランドリールームとは、洗濯にまつわる動作全てを一挙に行える家事部屋を指します。脱衣所・洗濯機置き場の隣にランドリールームを設けると、「洗う・干す・アイロンがけ・畳む」といった一連の動作を、流れるような動線で取り組み可能に。
3-2.ランドリールームが機能していない
先述したランドリールームの利便性とは裏腹に、ランドリールームがあっても上手く活用出来ず、失敗だったと考える方も少なからずいらっしゃいます。せっかくのランドリールームで後悔しないためにも、次の3つのポイントを抑えましょう!
■ランドリールームの位置
脱衣所・洗濯機置き場と、ランドリールームの間に距離があると、接続が悪くなり後悔する結果に。脱衣所・洗濯機置き場の隣にランドリールーム、あるいはランドリールーム内に洗濯機を置き その隣に脱衣所を配置するなど、脱衣所・洗濯機置き場との距離の近さが、便利さを高めることになりそうです!
■ランドリールームの仕様
ジメジメとした時期でも洗濯物が乾きやすいランドリールームを目指すならば、出入口を引き戸タイプで、2か所作るのがオススメです! 引き戸を開けっ放しにすると湿気を逃がすことが出来、洗濯かごを持っていてもラクラクと開け閉め可能となりますよ♪
また、花粉や黄砂など外干ししにくいタイミングに備え、ランドリールームには小さめでも良いので窓を作っておきましょう。洗濯物は室温が20度以上だと乾きやすくなるため、日光による室温上昇が期待できます!
■ランドリールームの広さ
ランドリールームの位置・仕様を考慮しても、そもそもの広さが足りなければ、洗濯物が密集した干しにくいランドリールームになりかねません。畳3枚分の広さがあると、ハンガーを並べても、シーツやバスマットなどの大物を干しても後悔の少ないランドリールームとなりますよ!
3-3.室内物干しの位置が悪かった
土地の広さの関係上 例えランドリールームを作れなくても、脱衣所と洗濯機置き場を一緒の間取りにするのは、洗濯効率を考えると非常に合理的です。それに加え、洗濯物を干す作業も同じ部屋で済ませようと、脱衣所に室内干し設備を希望される方も少なくありません。
しかし干された洗濯物が入浴の妨げになったり、浴室の近さ・洗濯物の相乗効果で、湿気が滞留し後悔してしまうことも……。
注文住宅に室内干しスペースを設けるならば、動線を確保しつつ、日当たりの良さを考慮して設計するのがベスト!
こちらの間取りは、脱衣所・洗濯機置き場からすぐの場所にサンルームを備え、室内干しスペースとしています。サンルームの隣にファミリークローゼットを設計し、シーツなどの大物や共用のタオルをすぐに収納出来る仕組みに。
また、2階に室内干しスペースを設けるのも1つの手です! 階段を上ってすぐの場所なら、水を吸った洗濯物を運ぶ労力も最小限で済みますし、乾いた後は家族それぞれの衣類を各個室のクローゼットへそのまま収納OK! お布団まで干せちゃう、便利スペースとなりますよ♪
3-4.洗濯物が乾かない!
「洗濯機の乾燥機能と、室内に物干しスペースがあったら十分!」と考えていた、注文住宅オーダー当初。しかし暮らしていく内に家族が増えると、洗濯物も当然増加します。
生まれたての赤ちゃんは、大人の洗濯とは分けて行わねばなりませんし、お子さんが運動部に所属すると、洗濯物はさらに増加! 加えて、高齢の方の介護まで伴ってくると、寝具類の洗濯も頻度が高くなります。
雨の多い時期や花粉の季節・日照りの短い冬場などは、室内の物干しスペースが圧迫され、洗濯機の乾燥機能でも とても追いつかず後悔する結果に……。
家族が増えても洗濯サイクルを回すには、浴室暖房への衣類乾燥機能は欠かせない設備だと言えます! 室内の物干しスペース、洗濯機の乾燥機能、そして浴室。3ヵ所で洗濯物を乾かせるため、洗濯量が増えても・外干し不可な時期でも安心♪ さらに浴室での衣類乾燥は、お風呂場内もカラっと仕上がるため、カビ抑制の副産物も!
また、一緒に設置しておきたいのが 浴室のランドリーパイプを支える部品、ブラケット。
突っ張り棒でも洗濯物を吊るせはしますが、耐荷重性に不安が残るため、ネジ留めするブラケットが安全面で◎ 入浴時にパイプが邪魔になる可能性や、追々パイプを増やすことも考え、ブラケットを2か所取り付けしておくと、後からの増設工事が不要となりますよ♪
浴室・脱衣所の失敗例①:脱衣所の収納が少なく不便
💡対策方法:造作棚(ぞうさくだな)をオーダー
浴室・脱衣所の失敗例②:脱衣所が狭い
💡対策方法:脱衣所+洗濯機→畳2枚分、洗面所も併設するなら畳3枚分
浴室・脱衣所の失敗例③:浴室も脱衣所も寒い
💡対策方法:浴室暖房の導入、床は断熱加工された素材で
浴室・脱衣所の失敗例④:浴室が狭くリラックス出来ない
💡対策方法:バスグッズを置いても狭くない・足を伸ばせる浴槽→1坪タイプ以上
浴室・脱衣所の失敗例⑤:浴室に窓が無く後悔・浴室の窓に不満
💡対策方法:顔より高い位置・透けにくい・断熱性を高めた窓を設置
浴室・脱衣所の失敗例⑥:浴室の汚れが目立つ
💡対策方法:水ハケ重視で素材を選ぶ、中間色選ぶと汚れ目立ちにくい
洗濯関連の失敗例①:動線が悪い
💡対策方法:ランドリールームで洗濯動線スムーズに
洗濯関連の失敗例②:ランドリールームが機能していない
💡対策方法:動線・方角・広さを考慮し利便性UP
洗濯関連の失敗例③:室内物干しの位置が悪い
💡対策方法:室内干しスペースは日当たり優先、動線も確保
洗濯関連の失敗例④:洗濯物が乾かない!
💡対策方法:浴室暖房での衣類乾燥機能+ブラケット2か所で解決
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満足いただけるよう一軒一軒が真剣勝負だと思って、ご提案とご説明を尽くすことを心掛けています。
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