2022.05.12
後悔したくない!注文住宅の失敗例と知っておきたい対策方法【キッチン編】
お料理をする人にとって、日に何度も出入りするキッチン。間取りや動線をないがしろにしたり、キッチン設備の仕様を軽んじると、炊事が億劫なキッチンになりかねません。
今回は、注文住宅における「キッチンで後悔した失敗例」を紹介するとともに、対策方法や解決策もあわせて解説してまいります!
新居に注文住宅を検討されている方も、後悔のない間取り・動線・設備のキッチンを実現したい方も、ぜひご参考ください!
目次
1.そもそも注文住宅とは?
土地に間取り、家を建てる時に必要な建築材、室内の設備など、ご自身の希望・生活スタイルに添って、計画・建築する一戸建てを指します。なお、注文住宅の中にも、大きく分けて「フルオーダー住宅」と「セミオーダー住宅」の2種類があります。
■フルオーダー住宅とは
家の外観や内装、間取り、設備や建築材に至るまで、全ての仕様を自由に組み立てていく注文住宅になります。間取りにこだわれば、毎日のキッチンでの動線がスムーズに。設備に力を入れれば、洗い物や買い出し品の収納といったルーティンワークを、時短かつ簡単にこなすことが叶いますよ♪
■セミオーダー住宅とは
建設会社が前もって、家のスペック・仕様を複数パターン用意します。その中から、ライフスタイルに合った間取りや、必要な設備、気に入ったデザインを選んでいく注文住宅になります。人気のある間取りや、需要の高い設備を取り揃えるケースが多いため、キッチンの失敗も少なく済みますよ♪
2.キッチンの失敗例①高さが合っていない
注文住宅に多い、シンクやコンロが並び、収納まで組み込まれたシステムキッチン。
「キッチンが低く、前かがみの姿勢が多くなり腰を悪くしてしまった!」「キッチンが高すぎて、肩や腕に余計な力が入り料理がしにくい」そんな後悔を未然に防ぐには、「キッチンの高さの目安」を知っておきましょう!
☑対策方法
キッチンの高さの目安は「身長÷2+5cm」がベスト!
家事分担が決まっている場合は、お料理担当を基準にキッチンの高さを設定すると◎ 腰を痛めることもなく、肩や腕への負担も少ない、快適なキッチン作業が実現できます!
複数人でキッチンを使用する場合は、少し高めに設定し、身長が低い人はスリッパなどで調整しましょう。誰もが使いやすいキッチンとなりますよ♪
3.キッチンの失敗例②スペースが足りなかった
料理は同時進行が常。湯を沸かしながら野菜を切ったり、鍋をかき混ぜつつ副菜を作ったり、家族の帰りに合わせた 盛り付けや温めなおしも欠かせません。
そんなこなれた食事作りも、キッチンのスペースを確保しておかないと、段取りが悪く・調理へのモチベーションも低下することに……。
一般的な、コンロ~調理スペース~シンクまでの 横幅と奥行きをご紹介します。
☑対策方法
コンロ~調理スペース~シンクの広さは、「横幅2550mm×奥行き650mm」が基本。
こちらをベースに、オーブンレンジの設置場所や 調味料置き場などを、注文住宅設計時に相談しましょう!
また、ミキサーやコーヒーメーカーなど、使うタイミングが限られるキッチン家電は、思い切って食器棚に収納してしまうのもアリ。扉が無い場所や 取り出しやすい位置にすると、使い勝手を損なうことなくスッキリとしたキッチンを実現できますよ♪
4.キッチンの失敗例③使い勝手が悪い吊り戸棚
シンクや調理スペースの上部に取り付けられるパターンの多い、吊り戸棚(ウォールキャビネット)。キッチンの壁や天井に備え付けるタイプとなるため、どうしても目線より高い位置の収納となってしまいます。
キッチン収納を考え、注文住宅のオプションとして取り付けたのは良いものの、位置が高く 手が届きにくい……。奥が見えにくく、いちいち出し入れするのも面倒……。結果、有効活用しにくいキッチン収納となり、後悔する箇所に。
☑対策方法
吊り戸棚は、昇降式のダウンキャビネットにすると利便性アップ!
昇降式でない吊い戸棚と比較すると、収納量は若干劣りますが、使い勝手は段違い♪ また、昇降式のダウンキャビネットは戸棚内のお掃除もラクラク出来ちゃいます!
なお吊り戸棚には、落下しても危険性が低く、無いと困るキッチングッズを収納するのがオススメ。キッチンペーパーやスポンジ・ラップといった日用品のストックをはじめ、ストローや紙コップなどの行楽用品・パーティー用品の収納が最適でしょう◎
5.キッチンの失敗例④パントリー棚の奥行が狭い
注文住宅で人気を集める、パントリー。
キッチンのそばに作られるケースが多く、食品の備蓄場所として。あるいは、土鍋などの季節ものの調理器具の保管場所として。もしくは、たまにしか使わないホットプレートやブレンダーなど、キッチン家電の収納場所として……。活用法は多岐にわたります。
しかし、パントリーの棚の奥行きが狭いと、それらが収納しにくく・出し入れしにくくなる恐れが!
☑対策方法
パントリーの棚の奥行きは、30cm~45cmが最適!
パーティーに大活躍なホットプレートも、ほっこり料理が出来る土鍋も、ご家族向けのサイズだと奥行き30cm前後が主流。パントリーの棚の奥行きを30cm~45cmにすることで、これらがはみ出すことなく収まります! また、棚板の高さを変えられるタイプにすると、ブレンダーやミキサーなど背の高いキッチン家電もしまえますよ♪
なお、調味料などのストック食品達をパントリーの棚に収めるときは、同じサイズの収納ボックスを並べると◎ 食品の新旧が確認しやすくなり、スッキリ見えのパントリーになります!
6.キッチンの失敗例⑤コンセントの数が少ない・位置が悪い
冷蔵庫に炊飯器・電子レンジや電気ポットなど、意外と家電が集まるキッチン。
良質な食生活のために ちょっと良いトースターや、時短にも繋がるフードプロセッサーなど、ワンランク上のキッチン家電を導入する例も少なくないかと思います。
そんな時、コンセントの数・位置のおかげで、新顔のキッチン家電が活躍出来ない……なんて後悔しかないパターン、絶対に避けたいですよね。
☑対策方法
注文住宅におけるキッチンのコンセントは、2口コンセントを2~3か所作るのが正解!
キッチンにもいくつか種類がありますが、基本は 調理スペースの手元付近、もしくは壁にコンセントを設置すると使い勝手が良くなります。セパレートやL型キッチンの場合、2か所に分けてコンセントを設けると 延長コードでキッチンが手狭になることもなくなります!
また壁に接していない独立型キッチンの場合、キッチンの手元部分に2個~3個作ると利便性アップ! コンロでの調理とキッチン家電での調理、同時進行により炊事の時短に繋がりますよ♪
7.キッチンの失敗例⑥食洗機が小さくて不便
時短家電として、注文住宅に住まう人に需要の高い設備と言えば、食洗機が挙げられます。システムキッチンと一緒になったビルトイン型や、後付けする据え置き型など種類は様々。しかし、食洗機が小さいと結局は手洗いすることになり、後悔ポイントに……。
☑対策方法
キッチンでの洗い物にかける手間を 少しでも減らすには、フライパン・鍋なども洗える大型の食洗機が断然オススメ! 共働きのご夫婦や、ご家族の多い家庭において、時間と心の余裕を生んでくれるキッチン設備となること、間違いナシです♪
8.キッチンの失敗例⑦ゴミ箱の位置に後悔
いくら料理がしやすいキッチンでも、追々 ゴミ箱の位置・ゴミの置き場に後悔してしまうケースも少なくありません。キッチンは日常的にゴミが出ますし、ニオイなどの衛生面や、ペットと一緒に暮らす場合はゴミの置き場も考えたいところ。
☑対策方法
解決策として、キッチンの近くに勝手口がある間取りにし そこをゴミ置き場にすることを推奨します! キッチンから出るゴミも捨てやすく、ニオイがダイニングに侵入する恐れも少なくなりますよ♪
また、犬や猫などペットのイタズラ対策には、システムキッチンにゴミ箱を収納したビルトイン型にするのも1つの手段! 限られた床スペースを侵さず、ゴミ箱を隠しキッチン内をスッキリ見せることも叶います。注文住宅ならではのゴミ箱対策で、人にもペットにも心地よい環境を実現♪
9.キッチンの失敗例⑧冷蔵庫の位置に不満
注文住宅で、調理スペースも十分・高さも丁度良い・収納も申し分ないキッチンが完成!
しかし、「冷蔵庫を開けたら扉が壁に当たるので、泣く泣く買い換えた……。」「コンロのそばに冷蔵庫を置いたら、調理中に子供が出入りして危ない!」なんて失敗談も、よく耳にします。
☑対策方法
壁際・奥まった場所への設置は避け、冷蔵庫の両サイドからアクセス出来る位置に配置すると◎扉が左右どちらに開いても、観音開きタイプでも、壁と衝突する心配がありません! 将来、冷蔵庫を買い換えた時も安心ですね。
また、コンロから離れた位置に冷蔵庫を置くことで、調理中にお子さん達がキッチンに入り込んでも安心! 油ハネによる、冷蔵庫への汚れも回避できますよ♪
失敗例①キッチンの高さが合っていない
💡対策方法:高さの目安は「身長÷2+5cm」を目安に設定
失敗例②キッチンの調理台スペースが足りない
💡対策方法:「横2550cm×奥行き650cm」を調理台スペースの基準に
失敗例③使い勝手が悪いキッチンの吊り戸棚
💡対策方法:昇降式のダウンキャビネットで利便性向上!
失敗例④パントリーの棚の奥行
💡対策方法:奥行きは30cm~45cm。棚板の高さも変えられるタイプにする
失敗例⑤キッチンのコンセントの数・位置
💡対策方法:2口コンセントを2~3か所作るのが正解
失敗例⑥食洗機のサイズが小さい
💡対策方法:フライパン・鍋も洗える大型の食洗機がオススメ!
失敗例⑦キッチンのゴミ箱・ゴミの置き場
💡対策方法
間取りで解決:勝手口を作りゴミ置き場に
設備で解決:ビルトイン型にしてゴミ箱を隠す。ペット対策にも◎
失敗例⑧冷蔵庫の位置
💡対策方法:キッチン内の2方向からアクセス出来る位置が便利&安全
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注文住宅に多い、キッチンの失敗例と対策法を解説いたしました。家事は毎日続いていくもの。だからこそ、炊事やキッチンでの作業は、少しでも楽に時短に済ませたいもの。
こちらでご紹介した内容が、注文住宅でのキッチン間取り・動線・設備にお悩みの方にとって、役に立つ内容になれば幸いです!
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建築実績4,500棟超え。福岡・佐賀・熊本での「健康で快適な家づくり」は、悠悠ホームへ!
津田 洋平(一級建築士)
悠悠ホーム株式会社 建築プランナー
家は、お客様にとっては人生最大のお買い物。
建築プランナーの仕事はそんなマイホームに託すお客様の「夢」を図面化すること。
打合せの際には、建築士としてのプロの目と、住む人の目線に立って考えることを大切にしています。
満足いただけるよう一軒一軒が真剣勝負だと思って、ご提案とご説明を尽くすことを心掛けています。
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